明野・三澤農場の今

2013年4月

萌芽はもうすぐ

春の草花が徐々に芽吹き始める中、ブドウ樹も活動を始めました。そんな中12月から断続的に続けていた剪定作業も、3月22日に最後の甲州にて終えました。厳冬期には寒さや乾燥から切り口を保護する為に殺菌を兼ねた癒合剤を塗布します。しかし3月の後半になるとブドウの樹液流動“水あげ”が活発化し剪定した切り口からは瞬く間にポタポタと樹液が滴り落ちる為、春先の剪定ではその必要がなくなります。

又この水あげを待って始める作業が「結果母枝の誘引」です。ブドウはその年に萌芽する新梢に花房がつき実がなるので、新梢のことを結果枝ともいいます。それに対して、昨年の新梢が木質化した熟枝のことを、その芽から今年の新梢が萌芽するので結果母枝と呼びます。樹液によって柔軟性を持ち曲げやすくなった結果母枝を、垣根施設に水平に張られたワイヤーへ固定=誘引します。


(ブドウの涙の一滴)

この水あげと云われる活動、英語では樹液を出すという意味の“ブリーディング(bleeding)”、フランス語では涙という意味の“プルー(pleurs)”と呼び、休眠から覚めたブドウ樹が活動を始めたことの証でもあり、根が吸い上げた養水分を幹から各枝、さらに芽などに行き渡らせます。そして一定の温度条件に達すると萌芽を迎えます。

3月に入り急速に気温が上がったことで、水あげが昨年より2週間以上早く始まりました。このまま寒の戻りが無ければ萌芽は大幅に早まるでしょう。早い春の訪れとブドウ樹の活動に合わせて、急ピッチで誘引作業を頑張っています。

(潮上史生)