キュヴェ三澤
02 CUVÉE MISAWA

キュヴェ三澤

VINTAGE 2020

三澤農場で丁寧に育てたメルロ(果実)、プティヴェルド(スパイス)、カベルネフラン(エレガンス)をそれぞれ小仕込みし、瓶詰め直前までロット、品種ごとに分け、フレンチオーク樽にて15か月貯蔵しています。収穫したブドウはすぐワイナリーに運ばれ、二段階の選果作業を経て、自然醗酵。貯蔵後は清澄や濾過を行わず瓶詰めを行います。品種構成はその年の出来映えによって異なり、天候が優れなかった年には生産しておりません。

Detail

Basic Data

産地
山梨県 明野町 三澤農場
ブドウ品種
メルロ (56%)
プティヴェルド (25%)
カベルネフラン (19%)
標高
700m
土壌
粘土火山灰
醸造法
フレンチオーク樽貯蔵15ヶ月
タイプ
飲み頃
2025年

Vintage

2020

2020年は、暖かな冬から春へと季節が移ろい、ブドウの芽吹きは良好でした。その後、開花・結実期までは適雨、多照でブドウは順調に成長しました。一転、梅雨のシーズンになると記録的な長雨、日照不足により、ブドウの生育は停滞しましたが、適切な防除と笠かけを施したところではわずかな被害で済みました。 梅雨が明け、本格的な夏のシーズンに入るとそれまでの日照不足を補うかのような好天が続き、遅延していたブドウの成熟も徐々に回復、甲州の収穫開始は例年並みとなりました。9月の秋雨や10月の台風14号の影響など、収穫後半まで気の抜けないシーズンとなりましたが、病果を摘粒しながら適切な熟期までブドウを管理し、一房一房丁寧に収穫したおかげで、収穫量は減ったものの、健全なブドウで仕込むことができました。

2019

4月から6月は、天候に恵まれ順調な生育となりました。
山梨県全体では、7月は降雨日があり、8月は曇天日が続きましたが、自社の農場では雨の影響も少なく、適切な管理のもとブドウへの影響は最小限に抑えました。9月は好天が続き、成熟期目前で夏の後れを取り戻す天候となりました。10月には記録的な台風・大雨が日本列島を襲いましたが、畑への被害は少なく、熟期を待ち収穫することができました。収穫期まで、細やかな手入れを行い、最良の状態で収穫を迎える事ができました。
2019年産は総じて酸のレベルが高く、出来上がったワインは引き締まった緊張感が感じられる仕上がりとなりました。

2018

2018年は、6月末には梅雨明けとなり、例年よりも早く成熟が進みました。10月に入り、プティヴェルドとカベルネフランの収穫を迎えました。剪定時やヴェレゾン前の収量制限により、収穫量は例年よりも30%ほど少なくなりましたが、どちらもフレッシュな酸が保たれながら、23%を超える糖度となり、酸と熟度を兼ね備える明野の特徴が表れていました。三澤農場産では、瓶詰め直前まで、品種ごと、ロットごと管理しています。これまで、『キュヴェ三澤』はメルロを中心とした2017年、カベルネソーヴィニヨンを中心とした2015年といったように、メルロもしくはカベルネソーヴィニヨンを中心にアサンブラージュを行ってきました。度重なるバレルテイスティングを行いながら、最も心をひきつけた2018年産は、カベルネフランの3樽でした。カベルネフランの究極にエレガントな個性を生かした『キュヴェ三澤』に挑戦をしたいと思ったのです。子供の頃、カベルネフランを食味し、果皮が美味しいブドウだと感動しました。圧搾時のプレスランは使わずに、タンクから自然に滴り落ちるひとしずくを集めて、昔感じたカベルネフランの柔らかいタンニンを大切に醸造しました。これまでのキュヴェ三澤とは異なる品種構成となりましたが、半分農業、半分手仕事という伝統は、しっかりと味わいに表現されています。

【品種構成】カベルネフラン90% 、プティヴェルド10%

2017

2017年は、初夏と梅雨に、降水量が非常に少なく、開花から結実に好影響を及ぼし、自然な収量制限に繋がりました。グレートヴィンテージを期待していたことを思い出します。8月は夏空が広がり、9月に入ると昼夜の寒暖差は20度を超えました。10月に二つの台風があったものの、それまでの好天のアドヴァンテージを活かし、さらに成熟のタイミングをピンポイントで見極め、適期に収穫を行ったことにより2017年らしさを表現した理想的なヴィンテージとなりました。9月の天候に恵まれた2017年は、メルロを味わいの土台とし、カベルネフラン、プティヴェルドを中心とした力強くもたおやかなアサンブラージュとなりました。10月に入り、二度の台風の影響を受けましたが、妥協することなく熟期を待ったカベルネソーヴィニヨンを一樽使い、「最上のロットから生み出す」というキュヴェ三澤の神髄が表現されています。

【品種構成】メルロ (53%)、カベルネフラン (23%)、カベルネソーヴィニヨン (12%)、プティヴェルド(12%)

2016

キュヴェ三澤を生むことが叶わない年と判断し、セカンドワインへの格下げを行いました。

2015

10月の天候に恵まれた2015年。カベルネソーヴィニヨンの糖度は25度まで上がりました。標高700mという冷涼な産地で、これまでで最もカベルネソーヴィニヨンが熟した年となりました。カベルネソーヴィニヨンを主体に、メルロ、プティヴェルドをアサンブラージュしました。

【品種構成】カベルネソーヴィニヨン (55%)、プティヴェルド(28%)、メルロ (17%)

醸造家のメッセージ|Winemaker’s Message

1999 年の収穫は、学生だった私の心に深く刻まれています。明野町にブドウ畑を構える以前、勝沼町の鳥居平農場の収穫にて「迷ったら全部捨ててください」と 言い放った父の言葉で、その年のメルロは一樽だけの生産となりました。『キュヴェ三澤』は妥協を許さないワインなのだと、家業だからではなく、醸造家になったら精神を尽くしてこのワインを手掛けてみたいと私自身が憧れを抱き続けてきた銘柄でもあります。
収穫と同時に行う選果作業、毎日味わいを確認しながらの発酵管理、圧搾時のプレスランは使わずに、タンクから自然に滴り落ちるひとしずくを集めて樽入れを行った後、フレンチオーク樽内で18~20か月の時間を過ごします。
三澤農場では、瓶詰め直前まで品種ごと、収穫ロットごと貯蔵しています。カベルネフランを主体とした2019年、2018年、メルロを中心とした 2017年、カベルネソーヴィニヨンを中心とした2015年など、その年の収穫ロットのうち最上のアサンブラージュから生み出される『キュヴェ三澤』。2016年のように天気に見放されてしまい、時に生産されないヴィンテージもあります。科学を軽んじることなく、同時にテクノロジーが結集されたワイン造りに傾倒することなく、ブドウ栽培から醸造に至るまで、醸造家のきめ細やかな目線を大切にして造られるワインが『キュヴェ三澤』です。

キュヴェ三澤
02 CUVÉE MISAWA

キュヴェ三澤

VINTAGE 2020

三澤農場で丁寧に育てたメルロ(果実)、プティヴェルド(スパイス)、カベルネフラン(エレガンス)をそれぞれ小仕込みし、瓶詰め直前までロット、品種ごとに分け、フレンチオーク樽にて15か月貯蔵しています。収穫したブドウはすぐワイナリーに運ばれ、二段階の選果作業を経て、自然醗酵。貯蔵後は清澄や濾過を行わず瓶詰めを行います。品種構成はその年の出来映えによって異なり、天候が優れなかった年には生産しておりません。

Detail

Basic Data

産地
山梨県 明野町 三澤農場
ブドウ品種
メルロ (56%)
プティヴェルド (25%)
カベルネフラン (19%)
標高
700m
土壌
粘土火山灰
醸造法
フレンチオーク樽貯蔵15ヶ月
タイプ
飲み頃
2025年

Vintage

2020

2020年は、暖かな冬から春へと季節が移ろい、ブドウの芽吹きは良好でした。その後、開花・結実期までは適雨、多照でブドウは順調に成長しました。一転、梅雨のシーズンになると記録的な長雨、日照不足により、ブドウの生育は停滞しましたが、適切な防除と笠かけを施したところではわずかな被害で済みました。 梅雨が明け、本格的な夏のシーズンに入るとそれまでの日照不足を補うかのような好天が続き、遅延していたブドウの成熟も徐々に回復、甲州の収穫開始は例年並みとなりました。9月の秋雨や10月の台風14号の影響など、収穫後半まで気の抜けないシーズンとなりましたが、病果を摘粒しながら適切な熟期までブドウを管理し、一房一房丁寧に収穫したおかげで、収穫量は減ったものの、健全なブドウで仕込むことができました。

2019

4月から6月は、天候に恵まれ順調な生育となりました。
山梨県全体では、7月は降雨日があり、8月は曇天日が続きましたが、自社の農場では雨の影響も少なく、適切な管理のもとブドウへの影響は最小限に抑えました。9月は好天が続き、成熟期目前で夏の後れを取り戻す天候となりました。10月には記録的な台風・大雨が日本列島を襲いましたが、畑への被害は少なく、熟期を待ち収穫することができました。収穫期まで、細やかな手入れを行い、最良の状態で収穫を迎える事ができました。
2019年産は総じて酸のレベルが高く、出来上がったワインは引き締まった緊張感が感じられる仕上がりとなりました。

2018

2018年は、6月末には梅雨明けとなり、例年よりも早く成熟が進みました。10月に入り、プティヴェルドとカベルネフランの収穫を迎えました。剪定時やヴェレゾン前の収量制限により、収穫量は例年よりも30%ほど少なくなりましたが、どちらもフレッシュな酸が保たれながら、23%を超える糖度となり、酸と熟度を兼ね備える明野の特徴が表れていました。三澤農場産では、瓶詰め直前まで、品種ごと、ロットごと管理しています。これまで、『キュヴェ三澤』はメルロを中心とした2017年、カベルネソーヴィニヨンを中心とした2015年といったように、メルロもしくはカベルネソーヴィニヨンを中心にアサンブラージュを行ってきました。度重なるバレルテイスティングを行いながら、最も心をひきつけた2018年産は、カベルネフランの3樽でした。カベルネフランの究極にエレガントな個性を生かした『キュヴェ三澤』に挑戦をしたいと思ったのです。子供の頃、カベルネフランを食味し、果皮が美味しいブドウだと感動しました。圧搾時のプレスランは使わずに、タンクから自然に滴り落ちるひとしずくを集めて、昔感じたカベルネフランの柔らかいタンニンを大切に醸造しました。これまでのキュヴェ三澤とは異なる品種構成となりましたが、半分農業、半分手仕事という伝統は、しっかりと味わいに表現されています。

【品種構成】カベルネフラン90% 、プティヴェルド10%

2017

2017年は、初夏と梅雨に、降水量が非常に少なく、開花から結実に好影響を及ぼし、自然な収量制限に繋がりました。グレートヴィンテージを期待していたことを思い出します。8月は夏空が広がり、9月に入ると昼夜の寒暖差は20度を超えました。10月に二つの台風があったものの、それまでの好天のアドヴァンテージを活かし、さらに成熟のタイミングをピンポイントで見極め、適期に収穫を行ったことにより2017年らしさを表現した理想的なヴィンテージとなりました。9月の天候に恵まれた2017年は、メルロを味わいの土台とし、カベルネフラン、プティヴェルドを中心とした力強くもたおやかなアサンブラージュとなりました。10月に入り、二度の台風の影響を受けましたが、妥協することなく熟期を待ったカベルネソーヴィニヨンを一樽使い、「最上のロットから生み出す」というキュヴェ三澤の神髄が表現されています。

【品種構成】メルロ (53%)、カベルネフラン (23%)、カベルネソーヴィニヨン (12%)、プティヴェルド(12%)

2016

キュヴェ三澤を生むことが叶わない年と判断し、セカンドワインへの格下げを行いました。

2015

10月の天候に恵まれた2015年。カベルネソーヴィニヨンの糖度は25度まで上がりました。標高700mという冷涼な産地で、これまでで最もカベルネソーヴィニヨンが熟した年となりました。カベルネソーヴィニヨンを主体に、メルロ、プティヴェルドをアサンブラージュしました。

【品種構成】カベルネソーヴィニヨン (55%)、プティヴェルド(28%)、メルロ (17%)

醸造家のメッセージ|Winemaker’s Message

1999 年の収穫は、学生だった私の心に深く刻まれています。明野町にブドウ畑を構える以前、勝沼町の鳥居平農場の収穫にて「迷ったら全部捨ててください」と 言い放った父の言葉で、その年のメルロは一樽だけの生産となりました。『キュヴェ三澤』は妥協を許さないワインなのだと、家業だからではなく、醸造家になったら精神を尽くしてこのワインを手掛けてみたいと私自身が憧れを抱き続けてきた銘柄でもあります。
収穫と同時に行う選果作業、毎日味わいを確認しながらの発酵管理、圧搾時のプレスランは使わずに、タンクから自然に滴り落ちるひとしずくを集めて樽入れを行った後、フレンチオーク樽内で18~20か月の時間を過ごします。
三澤農場では、瓶詰め直前まで品種ごと、収穫ロットごと貯蔵しています。カベルネフランを主体とした2019年、2018年、メルロを中心とした 2017年、カベルネソーヴィニヨンを中心とした2015年など、その年の収穫ロットのうち最上のアサンブラージュから生み出される『キュヴェ三澤』。2016年のように天気に見放されてしまい、時に生産されないヴィンテージもあります。科学を軽んじることなく、同時にテクノロジーが結集されたワイン造りに傾倒することなく、ブドウ栽培から醸造に至るまで、醸造家のきめ細やかな目線を大切にして造られるワインが『キュヴェ三澤』です。

選果

収穫されたブドウから、未熟の実、劣化した実、葉っぱ等、不要なものを取り除く作業。