キュヴェ三澤 Blanc
VINTAGE 2021
標高700mという冷涼な気候で育つシャルドネを、黄金色になるまで熟期を待ち収穫します。三澤農場には3つのシャルドネ区画が存在しますが、その中で、最も風通しの良い区画のシャルドネをさらに厳しく選別し、『キュヴェ三澤Blanc』として仕込みます。全房圧搾した後、フレンチオークの旧樽を主体に醗酵、貯蔵しています。
Detail
Basic Data
- 産地
- 山梨県 明野町 三澤農場
- ブドウ品種
- シャルドネ
- 標高
- 700m
- 土壌
- 粘土火山灰
- 醸造法
-
フレンチオーク樽醗酵
樽貯蔵11ヶ月 - タイプ
- 白
- 味わい
- 辛口
- 飲み頃
- 2025年~
Vintage
2021
3~5月は少雨~適雨、日照は適照~やや寡照という好天候に恵まれ、芽吹きも早い傾向で順調な成長スタートでした。6月の梅雨期も少雨で推移し、病害も無く、結実は良好でした。梅雨が16日ほど早く明けると、晴天が続き、7月下旬になり成熟期に入りました。8月中旬の多雨、低照、低温によって若干の停滞がありましたが、下旬以降は好天候が続き、冷夏の遅れを取り戻しました。中でも特異的だったのは10月の気候でした。全国的に気温が高く、また昼夜の寒暖差にも恵まれ、熟期を待ったことが功を奏し、納得のいく収穫を行うことが出来ました。
2020
2020年は、暖かな冬から春へと季節が移ろい、ブドウの芽吹きは良好でした。その後、開花・結実期までは適雨、多照でブドウは順調に成長しました。一転、梅雨のシーズンになると記録的な長雨、日照不足により、ブドウの生育は停滞しましたが、適切な防除と笠かけを施したところではわずかな被害で済みました。 梅雨が明け、本格的な夏のシーズンに入るとそれまでの日照不足を補うかのような好天が続き、遅延していたブドウの成熟も徐々に回復、甲州の収穫開始は例年並みとなりました。9月の秋雨や10月の台風14号の影響など、収穫後半まで気の抜けないシーズンとなりましたが、病果を摘粒しながら適切な熟期までブドウを管理し、一房一房丁寧に収穫したおかげで、収穫量は減ったものの、健全なブドウで仕込むことができました。
2019
4月から6月は、天候に恵まれ順調な生育となりました。
山梨県全体では、7月は降雨日があり、8月は曇天日が続きましたが、自社の農場では雨の影響も少なく、適切な管理のもとブドウへの影響は最小限に抑えました。9月は好天が続き、成熟期目前で夏の後れを取り戻す天候となりました。10月には記録的な台風・大雨が日本列島を襲いましたが、畑への被害は少なく、熟期を待ち収穫することができました。収穫期まで、細やかな手入れを行い、最良の状態で収穫を迎える事ができました。
2019年産は総じて酸のレベルが高く、出来上がったワインは引き締まった緊張感が感じられる仕上がりとなりました。
2018
ブドウの生育期(4月~6月)は少雨、多照で経過して平年に比べて1週間ほど生育促進し、病害等も少なく、シャルドネの開花期は6月上旬でした。その後も適度な降水量と好天が続き7月中・下旬にヴェレゾンとなり、例年よりも早い収穫となりました。収穫時は前半の好天を活かし、後半は雨の合間を縫う収穫を行い平年並みの収量となりました。
2017
2017年は、初夏と梅雨に、降水量が非常に少なく、開花から結実に好影響を及ぼし、自然な収量制限に繋がりました。グレートヴィンテージを期待していたことを思い出します。8月は夏空が広がり、9月に入ると昼夜の寒暖差は 20度を超えました。
シャルドネの熟期は晴天に恵まれたことから、夜明けまでの最も気温が低い時間帯に収穫を実施するなどの様々な選択肢に恵まれ、よりクオリティを追究した醸造期であったことが思い出されます。ブドウの熟度 と酸のナチュラルなバランスをお楽しみください。
2016
暖冬傾向が続く中、平年より高い気温経過で推移した為、2016年の萌芽は過去と比較して最も早く始まりました。5月も引き続き平年を上回る高い気温となり、日照時間も豊富だった為、新梢の順調な生育と開花も非常に早く始まりました。心配された梅雨期の天候は比較的良好でしたが、8月中旬から下旬に掛けては早くも秋雨前線と連続した台風の影響により曇天が多くありました。9月上旬に再び青空が戻りましたが、その後約1か月の間は長期に亘る降雨があり、過去数年で最も少ない日照時間となりました。そういった状況で発生する病果の除去作業を含めて、これからの成熟に向けての懸命の農作業の連続でした。天候に恵まれた生育期前半に対し難しい条件となった成熟期。赤のファーストラベルは造ることが叶わず、3樽のみの生産となった『キュヴェ三澤Blanc』は、私たちの宝物になりました。
天候の影響がある中で、基本を何より大切にしていきたいと、改めて強く覚悟したヴィンテージでした。
醸造家のメッセージ|Winemaker’s Message
グレイスワインのシャルドネの歴史は、1990年代、勝沼の丘陵地帯に位置する小さな区画から始まりました。
1996年産、1997年産の『キュヴェ三澤Blanc』を初めて口にしたとき、豊かな香りと複雑な味わい、熟成のポテンシャルに驚かされ、「これがシャルドネというものか」と感動したものでした。
偉大な品種に対する尊敬と憧憬の念は、明野町の三澤農場に引き継がれ、現在は最も風通しの良い区画を中心に『キュヴェ三澤Blanc』が生まれています。
三澤農場は、畝向きを南北に取ることで、一年を通して風が吹き抜けます。
その中に一区画だけ、東西に畝が伸びる猫の額ほどのシャルドネの畑が存在します。その畝は西側に構える南アルプスに向かい、高台に立つと、南アルプスを好んだ父がこの畑をどれだけ愛したかを感じることができます。
最初にシャルドネが植えられた畑は、勝沼町の菱山地区でした。菱山地区には、勝沼で唯一南アルプスが見える秘密の場所があるのだと、幼い頃父が教えてくれました。
収量を制限して育て、時にナイトハーベストを行うなど、ブドウの力を信じ最大限に生かすことで、南アルプスの耽美な稜線を表現するようなシャルドネでありたいと思っています。
キュヴェ三澤 Blanc
VINTAGE 2021
標高700mという冷涼な気候で育つシャルドネを、黄金色になるまで熟期を待ち収穫します。三澤農場には3つのシャルドネ区画が存在しますが、その中で、最も風通しの良い区画のシャルドネをさらに厳しく選別し、『キュヴェ三澤Blanc』として仕込みます。全房圧搾した後、フレンチオークの旧樽を主体に醗酵、貯蔵しています。
Detail
Basic Data
- 産地
- 山梨県 明野町 三澤農場
- ブドウ品種
- シャルドネ
- 標高
- 700m
- 土壌
- 粘土火山灰
- 醸造法
-
フレンチオーク樽醗酵
樽貯蔵11ヶ月 - タイプ
- 白
- 味わい
- 辛口
- 飲み頃
- 2025年~
Vintage
2021
3~5月は少雨~適雨、日照は適照~やや寡照という好天候に恵まれ、芽吹きも早い傾向で順調な成長スタートでした。6月の梅雨期も少雨で推移し、病害も無く、結実は良好でした。梅雨が16日ほど早く明けると、晴天が続き、7月下旬になり成熟期に入りました。8月中旬の多雨、低照、低温によって若干の停滞がありましたが、下旬以降は好天候が続き、冷夏の遅れを取り戻しました。中でも特異的だったのは10月の気候でした。全国的に気温が高く、また昼夜の寒暖差にも恵まれ、熟期を待ったことが功を奏し、納得のいく収穫を行うことが出来ました。
2020
2020年は、暖かな冬から春へと季節が移ろい、ブドウの芽吹きは良好でした。その後、開花・結実期までは適雨、多照でブドウは順調に成長しました。一転、梅雨のシーズンになると記録的な長雨、日照不足により、ブドウの生育は停滞しましたが、適切な防除と笠かけを施したところではわずかな被害で済みました。 梅雨が明け、本格的な夏のシーズンに入るとそれまでの日照不足を補うかのような好天が続き、遅延していたブドウの成熟も徐々に回復、甲州の収穫開始は例年並みとなりました。9月の秋雨や10月の台風14号の影響など、収穫後半まで気の抜けないシーズンとなりましたが、病果を摘粒しながら適切な熟期までブドウを管理し、一房一房丁寧に収穫したおかげで、収穫量は減ったものの、健全なブドウで仕込むことができました。
2019
4月から6月は、天候に恵まれ順調な生育となりました。
山梨県全体では、7月は降雨日があり、8月は曇天日が続きましたが、自社の農場では雨の影響も少なく、適切な管理のもとブドウへの影響は最小限に抑えました。9月は好天が続き、成熟期目前で夏の後れを取り戻す天候となりました。10月には記録的な台風・大雨が日本列島を襲いましたが、畑への被害は少なく、熟期を待ち収穫することができました。収穫期まで、細やかな手入れを行い、最良の状態で収穫を迎える事ができました。
2019年産は総じて酸のレベルが高く、出来上がったワインは引き締まった緊張感が感じられる仕上がりとなりました。
2018
ブドウの生育期(4月~6月)は少雨、多照で経過して平年に比べて1週間ほど生育促進し、病害等も少なく、シャルドネの開花期は6月上旬でした。その後も適度な降水量と好天が続き7月中・下旬にヴェレゾンとなり、例年よりも早い収穫となりました。収穫時は前半の好天を活かし、後半は雨の合間を縫う収穫を行い平年並みの収量となりました。
2017
2017年は、初夏と梅雨に、降水量が非常に少なく、開花から結実に好影響を及ぼし、自然な収量制限に繋がりました。グレートヴィンテージを期待していたことを思い出します。8月は夏空が広がり、9月に入ると昼夜の寒暖差は 20度を超えました。
シャルドネの熟期は晴天に恵まれたことから、夜明けまでの最も気温が低い時間帯に収穫を実施するなどの様々な選択肢に恵まれ、よりクオリティを追究した醸造期であったことが思い出されます。ブドウの熟度 と酸のナチュラルなバランスをお楽しみください。
2016
暖冬傾向が続く中、平年より高い気温経過で推移した為、2016年の萌芽は過去と比較して最も早く始まりました。5月も引き続き平年を上回る高い気温となり、日照時間も豊富だった為、新梢の順調な生育と開花も非常に早く始まりました。心配された梅雨期の天候は比較的良好でしたが、8月中旬から下旬に掛けては早くも秋雨前線と連続した台風の影響により曇天が多くありました。9月上旬に再び青空が戻りましたが、その後約1か月の間は長期に亘る降雨があり、過去数年で最も少ない日照時間となりました。そういった状況で発生する病果の除去作業を含めて、これからの成熟に向けての懸命の農作業の連続でした。天候に恵まれた生育期前半に対し難しい条件となった成熟期。赤のファーストラベルは造ることが叶わず、3樽のみの生産となった『キュヴェ三澤Blanc』は、私たちの宝物になりました。
天候の影響がある中で、基本を何より大切にしていきたいと、改めて強く覚悟したヴィンテージでした。
醸造家のメッセージ|Winemaker’s Message
グレイスワインのシャルドネの歴史は、1990年代、勝沼の丘陵地帯に位置する小さな区画から始まりました。
1996年産、1997年産の『キュヴェ三澤Blanc』を初めて口にしたとき、豊かな香りと複雑な味わい、熟成のポテンシャルに驚かされ、「これがシャルドネというものか」と感動したものでした。
偉大な品種に対する尊敬と憧憬の念は、明野町の三澤農場に引き継がれ、現在は最も風通しの良い区画を中心に『キュヴェ三澤Blanc』が生まれています。
三澤農場は、畝向きを南北に取ることで、一年を通して風が吹き抜けます。
その中に一区画だけ、東西に畝が伸びる猫の額ほどのシャルドネの畑が存在します。その畝は西側に構える南アルプスに向かい、高台に立つと、南アルプスを好んだ父がこの畑をどれだけ愛したかを感じることができます。
最初にシャルドネが植えられた畑は、勝沼町の菱山地区でした。菱山地区には、勝沼で唯一南アルプスが見える秘密の場所があるのだと、幼い頃父が教えてくれました。
収量を制限して育て、時にナイトハーベストを行うなど、ブドウの力を信じ最大限に生かすことで、南アルプスの耽美な稜線を表現するようなシャルドネでありたいと思っています。
02 CUVÉE MISAWA
全房圧搾
収穫したブドウの房を破砕や除梗をせずに、丸ごと圧搾する醸造方法。